岐阜愛知建築(2019.8.19)
多治見市モザイクタイルミュージアム
日曜日に訪れる予定だったが月曜にズレてしまい内部は見ることが出来なかったので外観だけ。建物を見た時の印象として想像よりも巨大な建造物であった。入り口に入るために公園から下りのアプローチを通っていく。講演会で言っていた地面から生えてきたイメージで建設したが宇宙から降りたった宇宙船のようになったと言っていた意味も分かった。のちに行くラ・コリーナでも共通する部分だが藤森さんのアプローチの照明ひとつ見てもその場所に合わせたガーデンライトを考案して配置している。側面に出ている煙突が良いアクセントになっている。外壁は樹脂系塗材をコテ塗りし、その上から土を刷毛で塗り、その中にタイルの破片を散りばめている。
帝国ホテル中央玄関
帝国ホテルを移築して明治村に再現したものだ。
実際に東京で建てられた時の石や煉瓦も一部使われている。石は大谷石という凝灰岩を削って作られたものである。
こちらの建物は関東大震災が起きた際他の建物が崩れた中を生き残った。その理由が3つある。
1つ目はそれぞれの建物を分割してジョイントで繋いで作ってあるので力が分散される。
2つ目は当時ヨーロッパの建物は石と煉瓦を組み合わせただけの建物が多い中、ライトは肝心な部分には鉄筋コンクリートを使っていたので持ちこたえることができた。3つ目は江戸時代東京は湿地帯で徳川家が地盤改良をして住めるようになったことを利用して杭を打つ時に硬い岩盤まで打たずに柔らかい岩盤まで打って免震構造の役割を果たした。現在の建物では当たり前のように使われている技術であるが100年近く前にも同じ考え方がされている。
建物のイメージとしてマヤやアステカの神殿をイメージして作られたのではないかと言われている。しかし所々に和のテイストが入れられており3枚目の写真は光の籠柱は行灯から着想を得ている。平等院鳳凰堂の左右対象性も意識されている。
ライトは凝り性で工期も予算も伸びた。移転後に取り壊される予定の本館や別館も震災より前に家事で焼けてしまったので完成を急がれたが完成せず、ライトの弟子である遠藤新に引き継いで完成させた。
建物全体を見ると家具から全てにおいてライトが設計をしている。見えない所まで意匠を細かく再現するために10年かかっている。
聖ザビエル天主堂
パピノ神父
火災のあったノートルダム大聖堂と同じゴシック様式のカトリック教会堂で日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルを記念して設計された。ゴシック建築の構造上の特徴として、「リヴ・ヴォールト」と呼ばれる円形状の天井と、尖塔アーチ、「フライング・バットレス」と呼ばれる外壁を支える飛梁が挙げられる。リヴ・ヴォールトとは、石やレンガで組積みされたヴォールト天井に、「リヴ」と呼ばれるアーチ状の筋を付けたもの。これにより、ゴシック様式の教会や聖堂の内部は、重厚感と華やかさが共存する神秘的な空間となった。ロマネスク建築からの大きな進歩といえるのが、フライング・バットレスの存在だ。フライング・バットレスとは、天井の重みにより外壁が外側に倒壊するのを防ぐために設けられた斜め上がりのアーチ状の梁のこと。フライング・バットレスはゴシック建築の外観にリズムをもたらしただけでなく、大きな窓を造ることも可能にした。
鉄道寮新橋工場・機械館
明治から大正にかけて文明がどのように発展したか知ることができる。
ぎふメディアコスモス
グローブと呼ぶ膜によりゾーンが分けられグローブの上は光が入ってきて柔らかく照らす。グローブの繊維はメッシュで円や正六角形を連続させている。
1階の柱直径は60cm以上だが2階の柱直径が20cm程しかなく8m以上は間隔が離れているように見える。2階に関してはこの柱と外壁で支持力を分散させていると感じた。また木製格子状屋根のヒノキが仕上げ材の役割だけでなく構造材の役割も兼ね備えている。
本や木材を多く使っているので火災が起きた時は危険と感じたがグローブの隙間に違和感なく防火シャッターを設け、デッキから1階に降りる非常口も複数設けている。
本棚はコンクリートで骨組みができており少し台形に作ることで本棚を傾けている。
開架書庫を2階に置き、2階からの出入りに限定した閉館書庫を1階に置いてガラス貼りでエントランスから見せている。閉架書庫をガラス越しに見せている部分は火災時シャッターが閉まるようになっている。
https://g-mediacosmos.jp/cosmos/about/character.html